2021年の競馬は、東西(中山・京都)の金杯からスタートします。
この時期になると、「一年の計は金杯にあり」という言葉も聞きますが、金杯の馬券を当てて、良いスタートダッシュを切りたいですよね。
しかしながら、金杯はハンデ戦ということもあり、予想が難解なレースです。
昨年の中山金杯では、単勝11番人気のテリトーリアルが3着に入り、3連単の配当は10万円超えをしました。
馬券を当てるのが、なかなか難しいのが、この中山金杯です。
ここでは、中山金杯を
- 過去20年間のレース傾向(配当・ステップレース・人気別成績・日刊コンピ指数)
- 中山金杯が実施される中山競馬場芝2000mのコース傾向(枠順・脚質・種牡馬・騎手)
この2つの視点から、さらには、中山金杯2021上位人気馬の調教タイムも加味しつつ、有力馬をあぶり出して、何とか馬券を当ててみようという記事です。
過去のレース傾向やコースの傾向を把握することによって、馬券的中の道も近づくはずです。
馬券の的中は保証できませんが、それでも、馬券的中のヒントは隠されていると考えています。
私も、このデータを参考に、馬券を購入します。
中山金杯の過去データ、コース傾向から読み解くポイントは、次の5つ!
- 波乱傾向にあるレースタイプ
- 単勝1番人気の信頼度は高くない。
- 日刊コンピは3位から6位あたりの馬に注意。
- 中枠・先行脚質の馬が有利。
- 血統ならディープインパクトよりもハーツクライ、ルーラーシップ。
それでは、具体的に中山金杯の過去データやコース傾向を見ていきましょう。
Contents
中山金杯のレース概要:芝2000mのハンデ戦
中山金杯は、毎年新年一発目の重賞レースとして実施され、2021年は1月5日(火)に中山競馬場芝2000mで行われるハンデ戦のレースです。
昨年は、トップハンデ58㎏を背負った単勝2番人気・M・デムーロ騎手騎乗のトリオンフが直線での激しい接戦を制して優勝しました。
【中山金杯GⅢ】
ゴール前、激戦を制したのは
2番人気のトリオンフ‼️
天国に旅立ったダンスインザダークの
遺伝子を受け継ぐ実力馬が
2020年初の重賞勝利を挙げた🎊1着7️⃣トリオンフ(2番人気)
2着8️⃣ウインイクシード(6番人気)
3着1️⃣テリトーリアル(11番人気) pic.twitter.com/hlMZXSTBvO— カンテレ競馬 (@umanchu2017) January 5, 2020
中山金杯のレース傾向分析【過去20年間の傾向】
今年で第70回目を迎える中山金杯ですが、過去20年間のレース傾向を見ていきましょう。
中山金杯のレースタイプは?【過去20年間のレース配当】
こちらは、2001年から20年間の中山金杯の配当結果です。
年 | 単勝 | 馬連 | 馬単 | 3連複 | 3連単 |
---|---|---|---|---|---|
2001 | ¥2,270 | ¥31,730 | ¥- | ¥- | ¥- |
2002 | ¥570 | ¥17,080 | ¥- | ¥- | ¥- |
2003 | ¥420 | ¥7,400 | ¥11,330 | ¥55,290 | ¥- |
2004 | ¥910 | ¥4,990 | ¥8,030 | ¥11,780 | ¥- |
2005 | ¥270 | ¥1,780 | ¥2,700 | ¥8,930 | ¥36,320 |
2006 | ¥1,420 | ¥9,100 | ¥19,710 | ¥54,230 | ¥365,360 |
2007 | ¥730 | ¥10,060 | ¥10,060 | ¥27,590 | ¥128,280 |
2008 | ¥640 | ¥1,710 | ¥3,660 | ¥16,930 | ¥72,880 |
2009 | ¥830 | ¥2,860 | ¥6,500 | ¥41,980 | ¥232,760 |
2010 | ¥320 | ¥2,230 | ¥3,220 | ¥59,540 | ¥248,790 |
2011 | ¥280 | ¥3,360 | ¥5,320 | ¥10,770 | ¥58,100 |
2012 | ¥570 | ¥2,560 | ¥4,340 | ¥7,960 | ¥42,360 |
2013 | ¥440 | ¥1,110 | ¥2,100 | ¥1,810 | ¥9,400 |
2014 | ¥950 | ¥8,390 | ¥14,390 | ¥7,250 | ¥57,180 |
2015 | ¥610 | ¥1,540 | ¥2,880 | ¥3,630 | ¥16,690 |
2016 | ¥490 | ¥1,670 | ¥3,160 | ¥1,850 | ¥11,190 |
2017 | ¥280 | ¥1,760 | ¥2,690 | ¥2,360 | ¥10,430 |
2018 | ¥250 | ¥680 | ¥1,100 | ¥5,270 | ¥18,170 |
2019 | ¥840 | ¥4,570 | ¥7,950 | ¥42,070 | ¥216,370 |
2020 | ¥430 | ¥2,550 | ¥3,990 | ¥28,440 | ¥107,910 |

直近2年間では3連複では万馬券(100倍以上)、3連単では10万円超えが出ていて、高配当となっています。
全体で見ても、3連単の馬券が発売された2005年以降16レース中、6レースにおいて3連単10万円超えの配当となっており、中山金杯は荒れるレースタイプと言えます。
ただ、2015年から2018年の4年間は、3連単の配当が2万円未満と堅い配当となっています。
3連単なら10万円超えの配当になる傾向が多い。
中山金杯で勝つステップレースは?【前走ローテーション】
ステップレースについては、20年だと長すぎるので、過去10年で見ていきます。
過去10年間において、中山金杯で1着・2着になった馬は、以下のレースが前走レースでした。
- 金鯱賞(G2)
- ディセンバーステークス
- マイルチャンピオンシップ(G1)
- 福島記念(G3)
- チャレンジカップ(G3)
- 中日新聞杯(G3)
- 毎日王冠(G2)
- 東京ウエルカム
- アルゼンチン共和国杯(G2)
3着までに広げると、天皇賞秋(G1)、大原ステークス、新潟記念(G3)、修学院ステークスなどがあります。
中山金杯2021の有力馬であるバイオスパーク、ヴァンケドミンゴは、福島記念からの出走となりますが、
福島記念組は、
【1-1-1-15/18】勝率5.6%、連対率11.1%・複勝率16.7%と、あまり有効なステップレースであるとは言えません。
また、テリトーリアルやショウナンバルディの前走である
中日新聞杯組も、
【1-0-1-12/14】勝率・連対率ともに7.1%、複勝率14.3%と、微妙な成績でした。

・1着の回数
・2着の回数
・3着の回数
・4着以下の回数
・出走頭数
を表しています。
福島記念や中日新聞杯は、有効なステップレースとは言えない。
中山金杯で1番人気は強い?【過去20年間における単勝人気別成績】
続いて、中山金杯の成績を単勝人気別で見てみましょう。
人気 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 7 | 1 | 3 | 9 | 35.0% | 40.0% | 55.0% |
2番人気 | 3 | 3 | 1 | 13 | 15.0% | 30.0% | 35.0% |
3番人気 | 4 | 0 | 1 | 15 | 20.0% | 20.0% | 25.0% |
4番人気 | 3 | 2 | 1 | 14 | 15.0% | 25.0% | 30.0% |
5番人気 | 1 | 3 | 3 | 13 | 5.0% | 20.0% | 35.0% |
6~10人気 | 2 | 8 | 7 | 83 | 2.0% | 10.0% | 17.0% |
11~人気 | 0 | 3 | 4 | 106 | 0.0% | 2.7% | 6.2% |
単勝1番人気の成績は、1番人気の平均より
- 勝率は、5%ほど高いものの
- 連対率・複勝率ともに6%~8%ほど低い。
という結果でした。
1番人気の信頼度としては、今一つな数値ですね。
注目は、3番人気と4番人気ですね。
また、6番人気から10番人気の3着も気になるところです。
単勝1番人気の信頼度は、それほど高くない。
日刊コンピ的中山金杯の評価【過去20年間における指数別成績】
ここでは、私が愛用する日刊コンピ指数の過去20年データから出目の強さを見ていきます。

こう見ると、指数1位の出目が弱いですね。
2位もそれほど高くなくですし、それよりも3位から6位あたりに目がいってしまいます。
また、指数11位から15位の出目も点在しており、指数下位の馬にも注意を払う必要があるレースタイプと言えます。
私個人的に「指数8位が52以上の場合」、波乱傾向になると思っているのですが、その通り、過去の中山金杯では指数8位52以上の場合は、指数1位の馬が飛んだり、指数下位の馬が出現したりなど波乱傾向となっています。
コンピ1位の信頼度は高くなく、指数3位~6位あたりの出現率に注目。また、指数8位52以上の場合は指数11位以下の人気薄の馬も注意すべき。

中山金杯のコース傾向分析【中山競馬場芝2000m】
ここでは、中山金杯が実施される中山競馬場芝2000mのコース傾向を分析していきます。
コース傾向については、過去20年データではなく、直近3年間(2018年1月~2020年12月)における出走頭数14頭以上のレースデータを抽出して確認してみます。
中山金杯に枠の有利はあるのか?【中山競馬場芝2000mの枠別成績】
まず、枠番データについては、以下の表のような結果になりました。

グラフにしてみると、こんな感じです。

外枠がやや不利で、中枠の成績が良いという数字でした。
4枠・5枠が有利で、外枠の馬はやや不利なコース傾向
中山金杯では逃げ馬が勝つ?【中山競馬場芝2000mの脚質別成績】
次に脚質ですが、これは中山競馬場のコース全般に言えるのですが、「逃げ・先行馬有利」のコース形態となっています。
ただ、最後の直線は急坂なので、逃げ馬がそのまま逃げ切るというより、前目の方に付けて、最後、差し切るスタミナを持っている馬が強い傾向にあります。

いずれにしても、後方から差し切って勝つというより、第4コーナーで5,6番手にいた方が良いというコースと言えます。
先行馬が有利なコース形態
中山金杯に適した血統は?【中山競馬場芝2000mに適性のある種牡馬】
血統面からコース適性のある種牡馬を確認していきます。
ここでは直近3年間において中山競馬場芝2000mを10回以上出走した種牡馬別複勝率データを抽出してみました。
RANK | 種牡馬 | 着別回数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|
1 | グラスワンダー | 1- 1- 4-10/16 | 6.3% | 12.5% | 37.5% |
2 | エピファネイア | 3- 2- 3-14/22 | 13.6% | 22.7% | 36.4% |
3 | モンテロッソ | 2- 3- 0- 9/14 | 14.3% | 35.7% | 35.7% |
4 | ディープインパクト | 10-10- 8-56/84 | 11.9% | 23.8% | 33.3% |
5 | ハーツクライ | 7-10- 7-58/82 | 8.5% | 20.7% | 29.3% |
6 | ロードカナロア | 4- 3- 2-22/31 | 12.9% | 22.6% | 29.0% |
7 | ステイゴールド | 5- 4- 1-26/36 | 13.9% | 25.0% | 27.8% |
8 | マンハッタンカフェ | 2- 1- 2-13/18 | 11.1% | 16.7% | 27.8% |
9 | スクリーンヒーロー | 4- 3- 1-21/29 | 13.8% | 24.1% | 27.6% |
10 | ルーラーシップ | 7- 6- 4-47/64 | 10.9% | 20.3% | 26.6% |
11 | キングカメハメハ | 4- 2- 3-26/35 | 11.4% | 17.1% | 25.7% |
12 | トーセンジョーダン | 0- 1- 2-10/13 | 0.0% | 7.7% | 23.1% |
13 | ハービンジャー | 4- 2- 6-54/66 | 6.1% | 9.1% | 18.2% |
14 | ゼンノロブロイ | 1- 2- 0-14/17 | 5.9% | 17.6% | 17.6% |
15 | キズナ | 1- 1- 1-15/18 | 5.6% | 11.1% | 16.7% |
16 | マツリダゴッホ | 1- 0- 1-10/12 | 8.3% | 8.3% | 16.7% |
17 | ブラックタイド | 1- 0- 3-22/26 | 3.8% | 3.8% | 15.4% |
18 | オルフェーヴル | 2- 4- 3-51/60 | 3.3% | 10.0% | 15.0% |
19 | ヴィクトワールピサ | 1- 3- 1-29/34 | 2.9% | 11.8% | 14.7% |
20 | ワークフォース | 0- 0- 2-12/14 | 0.0% | 0.0% | 14.3% |
勝率的には圧倒的にディープインパクト産駒が強いですが、出走頭数が多いこともあり、複勝率では33.3%という結果でした。
複勝率的にはグラスワンダー産駒が1位ですが、1着1回・2着1回と少ないですね。
狙い目としては、
- モンテロッソ産駒
- ディープインパクト産駒
- ハーツクライ産駒
- ステイゴールド産駒
- ルーラーシップ産駒
というところでしょうか。
中山金杯の出走予定馬では、
リュヌルージュがモンテロッソ産駒
ヒシイグアスがハーツクライ産駒
ヴァンケドミンゴがルーラーシップ産駒
です。
モンテロッソ産駒・ハーツクライ産駒・ルーラーシップ産駒はおさえたい。
中山金杯のコースが得意な騎手は誰?【中山競馬場芝2000mの騎手ランキング】
中山競馬場芝2000mが得意な騎手を複勝率でランキングにしてみました。(直近3年間・騎乗回数10回以上が対象)
RANK | 騎手 | 着別回数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|
1 | ルメール | 10- 5- 3- 8/26 | 38.5% | 57.7% | 69.2% |
2 | 川田将雅 | 2- 1- 1- 2/ 6 | 33.3% | 50.0% | 66.7% |
3 | マーフィ | 0- 4- 5- 9/18 | 0.0% | 22.2% | 50.0% |
4 | 武豊 | 1- 5- 1- 8/15 | 6.7% | 40.0% | 46.7% |
5 | 戸崎圭太 | 4- 6- 6-22/38 | 10.5% | 26.3% | 42.1% |
6 | 藤岡佑介 | 0- 2- 0- 3/ 5 | 0.0% | 40.0% | 40.0% |
7 | 蛯名正義 | 5- 2- 2-14/23 | 21.7% | 30.4% | 39.1% |
8 | 福永祐一 | 1- 2- 1- 7/11 | 9.1% | 27.3% | 36.4% |
9 | 田辺裕信 | 6- 6- 5-32/49 | 12.2% | 24.5% | 34.7% |
10 | 北村友一 | 2- 0- 0- 4/ 6 | 33.3% | 33.3% | 33.3% |
11 | 吉田隼人 | 1- 1- 3-12/17 | 5.9% | 11.8% | 29.4% |
12 | 吉田豊 | 0- 4- 1-12/17 | 0.0% | 23.5% | 29.4% |
13 | 菅原明良 | 1- 3- 1-13/18 | 5.6% | 22.2% | 27.8% |
14 | M.デムーロ | 3- 1- 4-21/29 | 10.3% | 13.8% | 27.6% |
15 | 武藤雅 | 4- 1- 4-30/39 | 10.3% | 12.8% | 23.1% |
16 | 三浦皇成 | 3- 4- 4-38/49 | 6.1% | 14.3% | 22.4% |
17 | 丹内祐次 | 0- 3- 2-22/27 | 0.0% | 11.1% | 18.5% |
18 | 黛弘人 | 0- 0- 2- 9/11 | 0.0% | 0.0% | 18.2% |
19 | 横山武史 | 2- 0- 2-19/23 | 8.7% | 8.7% | 17.4% |
20 | 柴田大知 | 3- 5- 2-49/59 | 5.1% | 13.6% | 16.9% |
1位は、C・ルメール騎手です。
中山金杯に出走予定の騎手でランクインされているのは、
- 戸崎圭太騎手
- M・デムーロ騎手
- 三浦皇成騎手
- 横山武史騎手
というところですね。
戸崎圭太騎手は上位にランキングされているのでマークすべきと思いますが、三浦皇成騎手もこのコースで3勝を挙げているので注目ですね。
M・デムーロ騎手も3勝しているのですが、最近の調子はどうでしょうか・・・(東京大賞典で勝利したものの)
戸崎圭太騎手・三浦皇成騎手は、おさえたいところ。
中山金杯の過去データ分析まとめ
以上、中山金杯を
- レース配当
- ステップレース
- 人気面
- 日刊コンピ指数
- 枠順
- 脚質
- 種牡馬
- 騎手
8つのデータから分析してみました。
今まで挙げたデータによるポイントをまとめておきます。
- 3連単なら10万円超えの高配当になる傾向が多い。
- 福島記念や中日新聞杯は有効なステップレースではない。
- 単勝1番人気の信頼度は、それほど高くない。
- コンピは指数3位から6位の馬が狙い目。
- 4枠・5枠が有利で、外枠は不利なコース傾向。
- 逃げ・先行馬が有利。
- モンテロッソ・ハーツクライ・ルーラーシップの各産駒が狙い目。
- 騎手なら戸崎騎手・三浦騎手に注目。
少しでも中山金杯の予想にお役立ていただけると嬉しいです。(ただし、馬券のご購入は、ご自身の責任のもとにお願いいたします。)
